「CHOKiCHOKiへ出す作品は、リアルだけど違和感があるスタイル、をベースに考えていました」

『次世代美容師コンテスト』選考委員インタビュー Vol.2 高木琢也さん(OCEAN TOKYO代表取締役)

クリエイティブをやるようになったのはいつ頃からですか?
「1年前くらい……OCEAN TOKYO WHITEが出るくらいの頃かな、初めてやったの。それまではやってなかったです。美容業界誌から依頼をいただいていて、それまで断っていたんですが「ここで今撮影受けて、ランキングで1位とって、新しい店舗ができましたってタイミングでやったほうが波にのるな」って思ってたから、それで受けました。題名も自分で決めていい企画だったので『ごちゃごちゃ言ってねえでやれ!』っていうタイトルで。狙い通り1位になりました。
 僕は本来はクリエイティブは好きじゃないんです。なぜならリアルじゃないから、お客さんができるものじゃないから。非現実的な世界じゃないですか。僕はお客さんに喜んでもらいたいから。美容師さんに喜んでもらいたいわけではないので。でもその時は、やったことないことを、やりたくないこともごちゃごちゃいう前にとりあえずやれよっていうことを伝えたくて、受けたんですけど。ギリギリやれるラインでと。それ以外はクリエイティブなものはないかな」

CHOKiCHOKiに提案していただく時はどうですか?
「僕の中ではチョキチョキに出してもらう時だけ、名前もないパンチもない中で、どうみんなに違和感を伝えられるかを考えて、一作めにホワイトカラーの作品を出しました。そのモデルさん自身もこんな髪型やったことないっていうものをやりました」

【CHOKiCHOKi2014年3月号 photo/Tetsuji Shibasaki】【CHOKiCHOKi2014年3月号 photo/Tetsuji Shibasaki】

違和感って、どんな違和感ですか?
「ベースに王道スタイルがあって、王道のモデルさんなのに、このモデルのこんなスタイル見たことない、この色カッコいいって思ってもらう。こういうのもできるサロンなんだって思ってもらう、こちらも引き出しを増やせる場だったと思います」

あのホワイトカラースタイルはリアルの範囲だってことですか?
「あれだったらできる。できなければ自分がやればいい。僕のってみんなが真似できるかっていうと、そうでもないじゃないですか? だけどやってるからウソじゃない。今の僕の、こんな赤い髪どうなの?ってあるかもしれないけど、自分でやってるしウソじゃないから。幅は広げられますよね、逆に」

じゃあCHOKiCHOKIに出してもらう作品って、リアルだけど違和感があるってところがベースになりますか?
「基本的にはそうかもしれないです。普通に生活してるけど、あいつちょっと頭おかしくない?っていう(笑)。そういえばさっき話で出た昔と変わった部分でいうと、モテを意識しなくなったていうか、自分がやりたいことや、自分のプライドはある程度捨てたっていうところがありますね。普通は黒髪の方がいいし、洋服も黒い方がいい、派手すぎない方がいいとは思います。自分もプライベートはこんな派手じゃないですしね。ニット帽かぶってますし。だけど仕事だし、見せる職業だし、夢がある職業だと思ってもらいたいからそうしてるみたいなところがあります」

『次世代美容師コンテスト』選考委員インタビュー Vol.2 高木琢也さん(OCEAN TOKYO代表取締役)

CHOKiCHOKiって全身でスタイル提案をお願いすることもありますが、どんなバランスで考えていますか?
「まず髪型どうしようかな……その髪型に対して、ファッションは何が現代のファッションなのかを分析して、それに昔好きだったファッションをがっちゃんこさせようと考えます。古着っぽくするけど、トレンドはヒョウ柄で合わせてみたり。あんまり僕はモデルさんにハイブランドを着せたくないんです。そのブランドの色になっちゃうから。そうじゃなくて、その人の色にしたいから服はできるだけ古着とかブランドがわからないものを選びます。でも基本は、髪重視です。7:3くらいで。ファッションは付属品だなと。あとは僕がやりたい髪型、見せたい髪型と、それにお店を背負っているという部分もあって、見られ方は入念に考えるようにしています。さらにちょっといつもと違うってことを加えたくてローライト入れたりとか、王道の中でも若干周りと違う違和感みたいなものは作ろうとします。そこは狙っています」

最後にこの仕事の魅力、誇れるところはどんなことですか?
「人の人生を変えられること。そこでしかない。髪型一つで、その人の人生を変えられる。例えば美容師の場合でも、髪の毛を変える→この髪型にあった服にしよう→服をキメると足先までキメる→また髪型を変えるじゃないですか。でももう身なりはコロコロ変えられないから、内側を変えていくしかないんですよ。そしたらキャラクターが変わってくるから。それが最大の魅力ですよね。
トメ吉(OCEAN TOKYO代表取締役・中村トメ吉さん)も僕も、スナップで行ったらこういうポジションですよ(手を小さく丸めて)。四分の一ページももらえてなかったし、なんなら撮影してもらったけど出てないじゃんみたいなこともあった。22歳まで出られなかったと思うんですよ、チョキチョキって。でも、出られなかった人たちでもこうなれた。今は僕らを目標にして来てくれる人、美容師を目指す人もいる。今でも三科の方が知名度ありますが、それでも僕を選んで来てくれるっていうことは夢があるなあと思います。一番かっこいいわけでもなく、一番おしゃれでもなく。ただ目の前の人を大事にしてただけで、見え方が変わって来た、世界が変わって来た。でもこういう次世代のコンテストがあったらやりたかったけど、恥ずかしくて出られなかった気がします」

え? そのあたりが強気なんだかなんだかわからない(笑)
「落ちた時の凹みがでかい。選ばれなかったっていう……SとMじゃないですけど、結構ギリギリのラインにいるんだなと思いますよ、自分で」

そうなんですねえ…。
「でもまあ言ったらチョキチョキで人生変わっているようなもんですからね。僕らはあれに出たくて原宿に来てたから」

そう言ってもらえてありがたいです。でも今は高木さんやトメ吉さんが目標ですもんね。
「それがすごいなあと思って。あの頃俺がいいなー、羨ましいなーと思ってた人はほぼほぼ抜いた。だから美容師って夢がある」

【information】
Name:高木 琢也
Salon:OCEAN TOKYO
HP:http://www.oceantokyo.com/
Twitter:https://twitter.com/ocean_takagi
Instagram:https://www.instagram.com/ocean_takagi/

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