「CHOKiCHOKiにはみんなが感じているおしゃれじゃなくて、なんだこれ? っていうものを提案しようと思っていました」

『次世代美容師コンテスト』選考委員インタビュー Vol.1 エザキヨシタカさん(grico代表)

では最後に……
「え? CHOKiCHOKiの話は必要じゃないんですか?」

いや別に、アナタの話だけでいいかなと……(笑)じゃCHOKiCHOKiってどんな思い出があります??
「ありますよ! しましょうよ! gricoが美容学生とか美容師が集まるようになった一番のきっかけは、CHOKiCHOKiでしたから。それがなかったらウチはないと思うので。それからは結構変わりましたね。やれることが増えたし。未だに写真が残ってますが、カップル企画でわけのわかんないスタイル出したんですが、それでもOK出してくれたりしたので」

じゃあCHOKiCHOKiに出す作品づくりの時に気を配っていたことはあったんですか?
「他は見慣れたスタイルが多かったから、自分にしかできない変なことを一つ加えようと。ウチのコンセプトは『常に時代の一歩先行くおしゃれを提案し続けながらも、どことも違う遊び心を持たせる』ということですが、だからこそ遊び心とか変なものを入れようと。CHOKiCHOKiは、その変な部分を認めてくれるというか、OKしてくれてたし、評価してもらえましたから。そこから足し算を覚えて、引き算を覚えて、そしたらよくなってきて。その時にみんなが感じているおしゃれじゃなくて、なんだこれ? っていうものを提案しようと考えてました。このことは今もヘアショーでも生きています。音楽とかも誰も聞いたことのないような音楽を使ったり。変なエッジを持っていくことを意識しています」

CHOKiCHOKiはスタイルを全身で提案してください、とか依頼することがありますが、どういうアプローチで考えていましたか? ヘアとファッションのバランスとか。
「最初はどっちかというと髪を重視して考えていました。ところが、あるブランドのヘアメイクをやらせてもらった時に、「髪ってなんであんなにいっちゃってんだろうね。髪って洋服の句読点だよね」って話になって。要するに洋服があって、それに似合う髪があると。それがイケてるになる髪と。それまでは髪が先行しすぎている感があったので、それがわかった時には、割とバランス感が変わってきました。ファッション、ですよね。それまでは髪、だったんですがファッションになりました」

『次世代美容師コンテスト』選考委員インタビュー Vol.1 エザキヨシタカさん(grico代表)
【CHOKiCHOKi2018Winter photo/Kentaro Hattori】

・ふむふむ。
「さらに今はもっと変な話をしてて。美容師とモデルさんで、お互い好きという感情があると生まれるものが変わるんじゃないかと。ボクは触り方が変わるだろうし、モデルさんがその美容師のことが好きだとするとコンマ何℃かは体温が変わって、髪の質感が変わるんじゃないだろうかと。だからこそ出せる浮遊感とか動かせることがあるはず、という話をしたりしています。今は見せるものって表面的じゃなく、もっと奥にあるように感じてます。髪からファッションになって、それからどんどんストーリーになっていっている段階です」

ヘアのデザインは、考えていると頭に降りてくる感覚はあるんですか?
「アイデアとかは喋っている時に出てくることが多いです。髪の毛って結局スタイリングじゃないですか? クリエイションって、ないものからあるものを作ることだけど、髪は髪ですから。ボクのクリエイションの考え方は、外界とのコラボだったりします。好きな人と喋ってる時とか、大好きな人とセッションしている時に生まれてくるという感覚でいます。それでいて美容師だけじゃなくて異業種の人たちや、海外の人たちもかっこいいと思うものを創んなくちゃなと思っています。美容師って、美容師の人に向かってなんかやろうとするんですが、その先の人に向けないと」

セミナーをやる機会も多いですが、若い人に何を伝えていますか?
「ずーっとがっかりタイム、嫌な時間はあります。でも諦めなかったら、自分が描いた線と交わる時があって、そこからは時間に関係なく成果が出る、成果が曲線を描いて上がっていく時期がきます。そうなる時点が来るから諦めずにやりましょう。
実はボクは11月に2400万個人で売り上げたんです。でもそれはカットだけじゃないです。個人で稼げるやつなんて一人もいない。周りの人に稼がせてもらっていると思っています。美容師が関わりあうは「会社とお客様と業界」の3つだけ。みんな独立したいとか有名になりたいとか、それだけの思いで日々の掃除をやったりSNSを頑張っていますが……でも、それって辛くなるんですよ。自分のことだけだから。エザキヨシタカが幸せになることって、みんなを幸せにしたいことだから。お客様や周りの人たちが幸せになるので、そしたらみんな好きになってくれる。そうしたら業界からの発注が増える。この三者の三角形を意識してやると、みんな循環してよくなるんです。ボクはこれを幸せの三角形って呼んでいるんですが、美容師はそういう三角形を作れるはずですが、なぜか「オレ凄いんだぜ」になっちゃってる。関わる人を幸せにできる仕事だからこそ、言葉にしたり、感謝する。それを大事にしてほしいななと思います。」

最後に美容の仕事、誇れることはどんなことですか?
「人の人生を変えられる仕事です。1~2時間対面で同じところに座っていて成立する仕事ってあまりないじゃないですか? その中でその人のことを本当に大事だと思い、髪の毛だけじゃなくて人生を変えられるなんて、それは凄い仕事だと思います。それが収益にも繋がってくる。自分と同い年で有名大学を出ている人でも、今の自分と同じくらい稼ぐのはなかなか難しいんじゃないかなと思いますし。今は有名な会社の社長さんとか切らせてもらって家族ぐるみのお付き合いができていますし、そういうことができるようになった。贅沢はしていないですけど、頑張ったらなんでもできる。だから上の大人たちがそれを潰さないでほしいですね。今はうちのスタッフにはコンテストとかいろんなことに挑戦させようと思っています。
夢は見続けて、高い目標を持って、諦めずに行ったことをやっていけば必ずできるから。
あとは人を大事にした方がいいですよね。今は人じゃなくて、フォロワーを大事にしてる人が多いから。ちまちまと。もう少し顔を上げていた方がいいと思います」

『次世代美容師コンテスト』選考委員インタビュー Vol.1 エザキヨシタカさん(grico代表)

【information】
Name:エザキヨシタカ
Salon:grico harajuku
HP:http://grico-h.com/
Twitter:https://twitter.com/gricoharajuku
Instagram:https://www.instagram.com/grico0221/

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