夢は見続けて、高い目標を持って、諦めずにやっていけば必ずできるから

『次世代美容師コンテスト』選考委員インタビュー Vol.1 エザキヨシタカさん(grico代表)

アシスタント~スタイリストになりたてのころは何をしていましたか?
「アシスタントのころは、とにかく早くスタイリストになりたかったので、誰よりもモデルさんを呼んで経験を積んでいました。街で片っ端からかわいいコに声をかけて。スタイリストになった時も、一番重要なのは「売り上げ、売れていること」だと思ったので、お客さんになるだろうって人には声をかけまくっていました」

そのころから「こうなりたい」という目標はあったんですか?
「美容師としてこうなりたいはなかったんですね。でも親を早く楽にさせたい、いち社会人として早く成長したいというのはありました」

その早くという目標のためには、いろんな人に声をかけるのが得策だと思っていたんですね?
「スタイルは上手だと評価をしていただいていました。練習ももちろんしましたが、自分の技術を世の中の人に感じてもらわないとダメだから。当時流行っていたmixiを使って、最初の1か月で100人集客しました。使えるものは全部使わないと。髪の毛はみんなあるものだから、全員チャンスだなと思っていました」

そうとうガツガツしてましたね。
「めっちゃしてました。アシスタントの頃は生意気だったし。早く結果を出そうと。
その後ボクは早めにフリーになったので、そこで気がついたことがあって。「来てくれるお客さんがいることって普通のことじゃないんだ。こんなに美容室があるのに自分のところに来てくれるなんて当たり前のことじゃないんだ」と。そういう風に考えた時に、ちょっとでもチャンスがあることは全部やんなくちゃダメだなと感じました。誰かがお客さんをつけてくれるとか、誰かが新規客を呼んでくれるとか、誰かがブランディングしてくれるわけではないので、フリーになった瞬間に「ヘアメイクとかでお手伝いできることはありませんか?」って営業したり、全部やりました。チャンスと思うことは全て」

当時好きだったことはなんですか?
「仕事でいうと……というか仕事しかしてませんでしたけど(笑)、お客様に関われることが好きでした。フリーになった時に、アシスタント時代についていたスタイリストのお客さんがボクのところに来てくれたんですよ。ボクに会いたいと言って。当時からシャンプー指名とか、アシスタント指名をたくさんもらっていましたし、うれしかったです。」

プライベートはなかったんですか?
「うーん、ないです。。。。おかしかったかもしれないです(笑)。寝るところすらどうでもよくて、とにかく仕事でした」

フリーになったのはいつなんですか?
「23歳のときです。スタイリストになって2年半くらいです。そこからは、この仕事をやめるわけにはいかないから、考えて……他の美容師にはサロンがあり、ブランドもある。でもボクにはない。他の人は朝3時には寝るだろう、じゃあボクは3時以降は自分の成長時間だと思おうと。4時、5時まで起きていて、自分が成長するための時間に当てていました。下北沢で朝4時くらいに女のコをモデハンして、ナンパだと思われるんですが、名乗ると「時間おかしくない?」って言われたりとか(笑)。嫌な目にも遭いましたが、そういう意味では努力はしたなと思います」

では当時気に入らなかったこと、嫌だったことは?
「業界の中で答えが決まっていることがあるというか、無理やりな答えがあるのが嫌だった。売れているもの、おしゃれなもの、とかじゃなくて、慣習的に決まったゴールがあるような。もちろんシステムやレールに沿っていればいろんなことがスムーズに動くといういいところはあります。でもそれだとワクワクしないんです。これは今でも壊したいと思っていますし、もっと挑戦したい」

当時やったことで今に活きていることはありますか?
「いつも人に感謝をしていたので、それをずーっと思っていることですかね。だからこそ今でもお付き合いができている人がいるし、お客様、メンバー、、スタッフ、業界関係者とかみなさんとも。その感謝の気持ちが一番じゃないかと思います」

逆にこれはやっておけば良かったなということはありますか?
「英語が喋れるようになった時期があったんですが、それが継続的になっていればよかったなというのはあります。あと、もっと業界の外をいっぱい見てればよかったなとか。もっと世界とか、いろんなことに興味を持って。今になってできていることではあるんですが、若いからこそ見えるものがあるじゃないですか。美容業の方ではなんでもやっていたんですが、美容以外のことは割と大人になっちゃってからやるようになったので、それがもったいなかったですね。変なこといっぱいしておけばよかったな」

自分史でいうと、その若手のころはどんな時代でしたか?
「もう一回戻れって言われたら絶対無理(笑)。なんかきつかったです。楽しかったっていうより、ほんときつかったです。ずーっと。とにかく努力して、けどうまくいかないことばっかりで。うまくいくようになったのはそのあとの話で。沈んで浮かぼうとしてもうまくいかなくて、もがいている時代ですね」

土台を作った時代ではないってことですか?
「いや、そこであった失敗とか経験をしているからこそ、今の人たちに話せることがあるから。誰かが悩んだ時にかけてあげる言葉は、ボクだからこそ言える言葉があるのかなと思います。うまくいかないの連続が自分を成長させてくれたので、糧になっています」

・この仕事が嫌になったことはありましたか?
「辛いことは、まあありますよ。でも美容師をやめようと思ったことはないです」
『次世代美容師コンテスト』選考委員インタビュー Vol.1 エザキヨシタカさん(grico代表)

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